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【女子ゴルフ プロテスト2023】予選~最終の受験資格・競技方法をわかりやすく解説

トピック

女子プロゴルフで第一回リランキングが終了し、シーズン中盤の7月になると、プロテストが話題になることも多くなってきます。

昨今は、JLPGAレギュラーツアーの上位に入る活躍を見せるアマチュア選手も少なくないのですが、そんな選手たちはプロテスト受検などその後の動向も注目されます。

ここでは、女子ゴルフの2023年度ロテストの受験資格や競技方法などについてわかりやすく紹介します。

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プロテストが注目されるようになった経緯

最近、プロテストがより注目されるようになったように思いますが、それはJLPGA規約変更に伴うQT(クオリファイングトーナメント)への参加資格に原因があるように思います。

QT(クオリファイングトーナメント)とは

シード権を持たない女子ゴルフ選手がツアーの試合に出場するには、まずシーズンオフに開催されるQT(クオリファイングトーナメント)に出場します。

QTは来季の試合出場の優先権を決める試合で、シード権を持たない選手が出場し、順位によってその優先権を争います。

上位にランクされれば多くの試合に出場できるチャンスが増えますが、下位に甘んじれば試合への出場が危ぶまれる事態になります。

QTに出場して少しでも上位にランクされることがプロとして活動していく上で非常に重要となっています。

JLPGA規約改正による影響

2019年のJLPGA規約改正前は、JLPGA会員であることを問わず多くの選手にQT出場への門戸が開かれていましたが、規約改正によってプロテストに合格したJLPGA正会員のみに出場が限定されました。

それまではプロテストに合格しているかどうかはあまり問題ではありませんでしたが、JLPGAの試合に出場するにはプロテスト合格が必須となったため注目されるようになったといえます。

ジュニア時代から海外を経験した強い選手が次々と現れるようになった他、実力がある海外の選手も日本ツアーに参加するためにプロテストを受けるようになったため、ただでさえ毎年20人強しか合格者が出ないプロテストがいっそう厳しいものになっています。

なお、JLPGA認定のティーチングプロも現時点ではJLPGA会員としてQTに出場できますが、プロテストに合格した正会員プロのみに限定される方向になっていくようです。

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2023年プロテストの受検資格

まずは、「最終プロテスト開催年度の4月1日時点で満17歳以上である」ことが予選から最終テストまで共通の受験資格となっています。

2020年度(2021年に実施)までは高校卒業後に受検可能だったのですが、改正された2021年度以降は高校在学中でも受検可能となっています。

予選から最終テストまでの各々の受検資格について以下にまとめます。

まずはプロテスト規定を原文のまま紹介し、その後に必要なものについての解説を書いています。

第1次予選の受験資格

以下に該当する人が第1次予選を受験することができます。

JGA/USGA HDCP Index5.0以下の者。※証明書等の提出は不要

引用元: https://www.lpga.or.jp/

JGA(日本ゴルフ協会)、または、USGA(全米ゴルフ協会)の公式ハンディキャップが5.0以下の人が受験することができます。

ただし、ハンディキャップを証明する書類等の提出は不要となっています。

第2次予選の受験資格

以下に該当する人は、第1次予選が免除され、第2次予選から受験することができます。

① 2022年度最終プロテスト出場者

② 第1次予選からの進出者

③ 2023年6月30日(金)時点のロレックスランキング上位400位までに該当し、申込締切日までに受験申込をした者のうち、上位30名の者(6月30日(金)時点のロレックスランキングの順位が高い者を上位とする。)

④ 上記以外でJLPGAが承認した者

引用元: https://www.lpga.or.jp/

① 前年の最終プロテスト出場者

前年の最終プロテストに進出した選手は1次予選が免除されます。

③ ロレックスランキングによる受験資格

ロレックスランキングは、2006年から導入された女子ゴルフにおける世界ランキングで、過去2年間の試合結果を対象とし、ランキングの対象となる各大会のレベルに応じて与えられたポイントの合計を試合数で割った平均ポイントでランク付けされます。

直近の成績を重視するため、直近の14週経過後から毎週約1.09%ずつ減少していきます。

2021年度までは「当年度のJGAナショナルチーム女子メンバー」という条項がありましたが、2022年度に削除され、このロレックスランキングの条項が追加されました。

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最終プロテストの受験資格

以下に該当する人は、第1次・第2次予選が免除され、最終プロテストから受験することができます。

① 2023年度JGAナショナルチーム女子メンバーの者

② 2023年7月28日(金)時点のロレックスランキング上位50位までの者

③ 2023年7月28日(金)時点の世界アマチュアゴルフランキング上位10位までの者

④ 2020年、2021年、2022年及び2023年度の最終プロテストの第1日目の4週間前の日の属する週の日曜日までに開催された日本女子アマチュアゴルフ選手権の優勝者

⑤ 2020年、2021年、2022年及び2023年度の最終プロテストの第1日目の4週間前の日の属する週の日曜日までに開催された日本女子学生ゴルフ選手権の優勝者

⑥ 2020年、2021年、2022年及び2023年度の最終プロテストの第1日目の4週間前の日の属する週の日曜日までに本戦が開催された日本女子オープンゴルフ選手権のローアマチュア

⑦ 2022年度の最終プロテストの第1日目の属する週の月曜日から、2023年度の最終プロテストの第1日目の属する週の前週日曜日までに本戦が開催されたステップ・アップ・ツアー各競技の優勝者

⑧ 第2次予選からの進出者

⑨ 上記以外でJLPGAが承認した者

引用元: https://www.lpga.or.jp/

① ナショナルチームメンバーによる受験資格

ナショナルチームは、JGA(日本ゴルフ協会)が海外試合に派遣するために組織する選手団で、最近は男女とも学生を中心に6人ほどが選出されており、選出された選手は世界水準の強化プログラム、選手個々のパフォーマンスを分析して行う評価、それに伴う強化合宿の実施などで育成されます。

チームメンバーは、選出された年度に限り第1次・第2次予選が免除されます。

2021年度までは、ナショナルチーム女子メンバーのうち「JGA 日本アマチュアゴルフランキング上位5名の者」という条件が付いていましたが、2022年度に削除され、全てのメンバーに適用されるよになっています。

② ロレックスランキングによる受検資格

2020年度から新たに追加された受験資格です。

第2次予選では「受験申込をした者のうち上位30名」と規定していますが、最終プロテストではそうした人数制限はなく、上位50位までに入っている選手全員に資格があると読み取れます。

ただ、世界中のプロも含めたランキングでアマチュアが50位以内に入るのはかなり困難です。

③ 世界アマチュアゴルフランキングとは

2011年2月16日にスタートしたランキングで、ロレックスランキングと同じく、過去2年間の試合結果を対象とし、獲得したポイントの合計を試合数で割った平均ポイントでランク付けされます。

試合から1年が経過すると、その試合で獲得したポイントは毎週約2%ずつ減少していきます。

④-⑥ 日本女子アマ優勝、日本女子学生優勝、日本女子オープンローアマによる受験資格

過去3年間に実績があるトップアマチュアを優遇する措置ですが、各々が1年に1人なので該当者は非常に少ないです。

⑦ ステップ・アップ・ツアー優勝による受験資格

レギュラーツアーで優勝すればプロテスト自体が免除になりますが、下部ツアーのステップ・アップ・ツアー優勝者は第1次・第2次予選が免除され、最終プロテストからの受験になります。

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2023年プロテストの競技方法

プロテストの実施方法を各予選と最終プロテストの各々について紹介します。

第1次予選の競技方法

例年、7月から8月にかけて、A~Eの5地区において、3日間の54ホールストロークプレーで行われます。

条項には「いかなる場合においても次順位の繰り上げは行わない」とあるので、通過した選手が第2次予選実施前に出場を取り止めたとしても、その下位の選手のくり上げ出場はないということのようです。

通過できる順位は各会場に掲示されるとのことですが、2022年の結果を見ると各地区ごとに40名ほどが通過しています。

スコア過多による失格(JLPGAプロテスト規定第3条)について

2022年度から「各ラウンドにおいて92ストローク以上の者は、次ラウンドに進出できないものとする。」という条項が追加されました。

受検資格は「ハンディキャップ5.0以下」となっていますが特に証明書等の提出が求められないため、事実上の自己申告になります。

このため受験資格を満たしていない選手のメモリアル受検?も可能になりますが、これは真剣に通過を目指している同伴競技者にとって少々迷惑な場合があるかもしれません。

JLPGA公式サイトで第1次予選の結果を見ると、2022年は4名ほどがこの規定によって初日で失格になっているようです。

該当選手は「失格」と表示され、途中棄権と同じ扱いでスコアは記録なしとなっており、失格の理由として「JLPGAプロテスト規定第3条」と表記されています。

第1・2ラウンドをクリアして、第3ラウンドで92以上をたたいた場合でも「失格」という扱いになるようです。

第2次予選の競技方法

例年、9月から10月にかけて、A~Cの3地区において、4日間の72ホールストロークプレーで行われます。

最終プロテスト進出順位は、第3ラウンド終了時点に各会場で掲示されるとのことです。

発表された進出順位のスコアから10打差までが第4ラウンドへ進むことができますが、2022年の結果を見ると、各地区で31~35名が最終プロテストに進んでいます。

第2次予選になると、さすがに第1次予選のようなスコア過多による失格規定はなく、2022年度の各選手のスコアを見ても「85」あたりが最多のようです。

第1次予選と同じく、通過した選手が最終プロテスト前に出場を取り止めたとしてもくり上げはありません。

最終プロテストの競技方法

例年、11月に、4日間の72ホールストロークプレーで行われます。

例年100名前後が最終プロテストに進出しており、2022年は101名が最終プロテストに臨んでいます。

第3ラウンド終了時点で、80位タイまで、または20位に8打差までの人数の多い方が第4ラウンドへ進出します。

2022年は80位タイの方が適用され、85名が第4ラウンドに進んでいます。

競技終了時点で上位20位タイまでが合格となり、晴れてJLPGA正会員になることができます。

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